映画 (えいが)(jap)

ペッツ・オン・ア・トレイン(Pets on a Train)──暴走列車で巻き起こる動物たちの大冒険と絆の物語

rosemanim 2025. 12. 5. 00:20

ペッツ・オン・ア・トレイン(Pets on a Train)──暴走列車で巻き起こる動物たちの大冒険と絆の物語

 

ペッツ・オン・ア・トレイン(Pets on a Train)


アドベンチャー


87分

 

監督
ブノワ・ダフィス
ジャン=クリスチャン・タッシー

 

脚本
ブノワ・ダフィス
デヴィッド・アロー
エリック・トスティ
ジャン=フランソワ・トスティ

 

キャスト
ダミアン・フェレット:ファルコン(声)
エルヴェ・ジョリー:レックス(声)
ケイシー・チェイス:マギー(声)
フランツ・コンフィアック:ハンス(声)
エマニュエル・ガリジョ:ランディ/ジミ(声)
ニコラ・マリー:リコ(声)

ペッツ・オン・ア・トレイン(Pets on a Train)──暴走列車で巻き起こる動物たちの大冒険と絆の物語

 

タイトルの通り、「ペッツ・オン・ア・トレイン」はアメリカとフランスのスタジオが共同製作したアニメーション映画で、暴走列車を舞台に、さまざまな種と性格を持つペットたちが唯一の乗客となる物語だ。そこにはずる賢いアライグマのファルコンと、非常に真面目な警察犬レックスも加わる。

 

古典的名作とは言えないが、「Gabby’s Dollhouse には幼すぎ、TRON: Ares には早すぎる」ような見過ごされがちな年齢層にとっては歓迎すべき作品である。声優とキャラクターデザインは二流で、キャラクターも多すぎる。しかし、アクションシーンは刺激的で、ペースも良く、安心感のあるユーモアと心地よいキャラクターアークもあって、控えめながらも魅力的な作品となっている。

 

ファルコン(彼のあだ名の由来は後半で明かされる)は、野良動物のロビンフッドのような存在で、ピクニック客などから食べ物を盗み、仲間たちに分け与えている。クリスマスが近づくなか、彼は列車から大量の食料を奪い、大きな祝宴を開く計画を立てている。親しいハトの友人は、ファルコンに、列車のナビゲーションをハッキングする手助けをしているしゃがれ声のアナグマ、ハンスを信用するなと忠告する。しかしファルコンは楽天的で人を信じやすい。仲間を助けたい一心で、何もかも順調だと主張する。

ペッツ・オン・ア・トレイン(Pets on a Train)──暴走列車で巻き起こる動物たちの大冒険と絆の物語

 

だが、そうではなかった。ファルコンが列車の制御をハッキングするとすぐに、ハンスはデスクの前で安全に状況を見守りながら、録音されたアナウンスを流し、人間の乗客と列車職員全員に下車を命じる。彼らが降りると、列車はそのまま衝突へと向かって暴走を始める。

 

ファルコンは荷物車にあるペットたちのケージを開ける鍵を手に入れる。そこには、妊娠中のメスのウサギを含むヒッピー風のウサギのカップル、ビクターという気取った英国産の純血犬、冷血だが心は温かいグリーンアナコンダのアナ(ラッパーのオーナーのミュージックビデオに出演したことがある)、カナリアと飛び方を学べなかった神経質なオウム、マギーという旅慣れた冷静なブチ猫、CM出演で有名なカメとクマノミ、アヒル、そしてインフルエンサーの飼い主に“いいね”目当てで使われている二匹、砂糖依存のイライラした犬と猫がいる。

 

最も良かったのは、映画のメカニクスだ。ペットの目線でのカメラワークやドリーショットはダイナミックで、暴走列車で起こり得るあらゆるトラブルを存分に活かした演出は見応えがある。「ミッション:インポッシブル」を思わせるような、車両の上・下・内部での危機が続き、重力の変化やカーブを高速で駆け抜けた際の推進力の表現も見事だ。車両切り離し、火災からの脱出、不安定な橋の通過といった緊急事態が、どれも visceral(内臓に響くような)な迫力を持って描かれている。

ペッツ・オン・ア・トレイン(Pets on a Train)──暴走列車で巻き起こる動物たちの大冒険と絆の物語

 

すべての動物に背景設定を与えようとする試みは上手くいかないが、アクションシーンにおいて、動物たちがパニックになる者もいれば奮い立つ者もいるという描写は、最良のキャラクター表現となっている。動物の動きを支えるリギング(内部構造)も一流で、アニメーターたちは異なる爬虫類・鳥類・哺乳類の動きを楽しげに表現している。

 

一方で、作品は対象視聴者の理解に苦しんでいるようだ。「朝のケチャップの匂いが好きだ」などの引用や、SNSや愚かなテレビニュースキャスターを皮肉る表現は、子どもにも親にも響きづらい。スターになりたいのに「デイプレイヤー(端役)」に回されることへの失望を、どれほどの子どもが理解できるだろうか? 悪役が、たった一匹への復讐のために列車いっぱいの動物を殺そうとすることに、どれほどの子どもが心を痛めるだろうか?

 

子どもたちが楽しめるのは、いくつかの下ネタ的ユーモアや、警察犬と泥棒アライグマの警戒心から協力関係への変化といった部分だろう。しかし、こうした要素も多くの雑多な内容に埋もれてしまっている。コンセプトやメインキャラクターには大きな可能性があるのに、散らかったストーリーラインに圧倒されてしまっているのだ。

ペッツ・オン・ア・トレイン(Pets on a Train)──暴走列車で巻き起こる動物たちの大冒険と絆の物語